緑色の眼をした怪物
9月2日から始まったオセローが
無事千穐楽を迎え、絶賛オセローロスの私
つらつらと感想を...
事の発端は 5月、朝起きたらツイッターが騒がしい!どうした!と思ったら、
" 神山くんに舞台の代役が決まった "
" それも何やらシェイクスピアらしい "
この2つの文が目に入った瞬間
私、
大パニック
「 えっ、神山くんがシェイクスピア?」
「 代役、、、?」
誠に失礼ながら翼くんがオセローでイアーゴー役をやる、ということを存じ上げていなかったので、何が何だか分からず状態。とにかく偉いことがこの先起こるんだろう、ということしか考えてませんでした。
シェイクスピア作品は、悲劇はロミジュリ、喜劇はヴェニスの商人は知ってたんですけど、ほぼ無知状態。
でも自担がやるからには!と思って、神山くんが台本を貰った〜辺りから私も新潮文庫のオセローを読み始めました。
イアーゴーセリフ多くね?
まずこの印象だよね。うん。
ずっと喋ってるんです。それも結構お口が悪い悪い(笑)お話も難しくて、1回目、まったく分かりませんでした☺️(アホ)
その感想と同時に、少しだけ心配してしまった...これを、覚えるの...?って
季節も夏になって、ラジオや雑誌で
「ノイローゼになりそう」とか軽い熱中症にかかるとか...
改めて只者じゃないものに立ち向かってるんだな、と。
私の応援スタイルは基本ほぼママみたいな(?)、なんでも可愛い可愛いしてしまう人なので、めちゃくちゃ心配して、不安がでかかった。オタクが思うより、神山くんが1番不安で不安で怖くて仕方なかったのだろうけど...😭
そんなこんなで迎えた初日
もう私がドッキドキ
時間をチラチラ見ては、嗚呼、大丈夫なんだろうか、とか。セリフぶっ飛んでないだろうか、とか。
次の日のツイッターに上がっていたWS映像に
終わった...😭って顔を歪めて泣きそうな顔をしたイアーゴー姿の神山くんを見て
全私が泣いた
まだ見てないのに、大丈夫だったんだな
私が心配してたのはなんだったんだって
更に観劇日が楽しみに
話はぶっ飛び 9月22日マチネ .23日 マチソワ
ついに私の観劇日に😇
全体としてはもう終盤の方に差し掛かり
どんだけ怖いイアーゴーが待ってるんだろうってワクワクして、いざ、東京👊🏻
銀座という名前聞いただけで田舎モンには怖い土地に1人で降り立ち、演舞場に向かって、劇場入り。
幕が上がり、1幕が終わって
イアーゴー...かっこよ...
しか感想が出てこないアホ脳🧠
1幕最後の地球儀のシーン
チャップリンの独裁者のオマージュだと聞いて
あ〜〜〜!!ってなった(笑)
計画を練った時点でイアーゴーにとって世界は自分のものだと観客に知らしめていた。最後の最後少し微笑んだりして、ボールで遊ぶ子供のようだった。奥底には悪い感情が渦巻いているんだろうけど、その顔がなんとも可愛らしくて、まだ若い青年さが溢れ出てた。
顔が良いことを筆頭に、声がまっすぐ通る、声にハリと艶がある、滑舌が良い、立ち振る舞いが綺麗、目で演技してるから顔だけ見ていても何を考えているのか分かりやすい、体のラインが衣装に合っていて美しい...神山くんの演技に圧倒され続け、1幕で既に情報過多でパンク寸前😇半べそかきながらトイレに向かいました.....
さあ、2幕
自分が企んでいる時に客席に向かって、一人語りするんだけど、その顔がまあ悪い顔。今まで見たことないような顔してて本当に怖くて...
どんどん伏線を張って、ほぼみんな騙されてイアーゴーの手によって操られていく。
エミーリアがデズデモーナの落としたハンカチを拾って、イアーゴーに渡すシーン。
腰をポンポンしながら、エミーリアの手からハンカチを奪い取り、ほっぺたにキスをする...
えっ、えっ?????
あまりにも自然に綺麗にキスしたもんで
それもリップ音がこりゃまたエロい
爽やかで短くて、尚且つ色気のある音
そこだけで泣くかと思ったというか泣いた
これが3幕で伏線を全回収する大事なハンカチになるんだけど、それどころじゃなかった普通に(笑)
オセローはどんどんイアーゴーに騙され、
デズデモーナがキャシオーの為に頑張れば頑張るほど
オセローのデズデモーナに対しての愛情が
殺意、に変わっていく。
互いを取り纏めてるのがイアーゴーなので、
オセローの時は、デズデモーナを売女呼ばわり
デズデモーナの時は、そんな事ありません、と優しい口調で宥め、味方の振りをする(これのシーンは3幕だったけど)
お前、なんて悪い男なんだ😭👊🏻🔥
でも、イアーゴーがオセローを騙してまで、陥れる理由がオセローの為にずっと尽くして、愛して、副官になれるという確信があったにもかかわらず裏切られたから、イアーゴーが一概に悪者とは言えないのかなあって思ったりもした。愛情は行き過ぎると嫉妬や憎悪に変わる。現代にも言えるよな〜とも思って、何年経っても人間の根本的な所は変わらないんだな〜って。
「 嫉妬にはお気を付けください。
それは緑色の眼をした怪物で
己が喰らう餌食を嘲るのです... 」
この有名なセリフ、イアーゴーからオセローに向かって言うセリフなんだけど、実はこの緑色の眼をした怪物に身体を蝕まれているのは、イアーゴーで、怪物によってイアーゴーが操られてる。騙せば騙すほど、人がどん底に落ちれば落ちるほど、イアーゴーもどんどんやつれていくのを見て、そう思ったんだけど...
このセリフは自分への暗示だったのかなあ...
2幕の最後のシーン
オセローはもうイアーゴーしか信じられない、イアーゴーという部下と共に歩んでいこう。と決めて、イアーゴーを副官に再指名する。
オセローがイアーゴーに背を向けた後の
イアーゴーが こちらに振り向いて
ニヤッとするんです。観客全員ゾワっとしたんじゃないかと思うくらい。空気が凍った。
してやったり顔、というか、もうこの世界は俺のモノみたいな。1幕の最後の地球儀のシーンで知らしめていた通りになったでしょ?って、言われてるようで、怖かった....
2幕後の幕間も半べそ書きながら
もなかアイス食べてた
(あれめっちゃ美味しかった)
(2日連続で食べた)
運命の3幕
ついにオセローはデズデモーナを自分の手で殺める決心をし、ベッドの上で絞め殺す。
エミーリアが倒れているデズデモーナを目撃し、騒いだことでイアーゴー達が登場し、問い立てるとイアーゴーはデズデモーナが浮気したことをオセローに言ったことを自白。
そこからエミーリアの中で全てが繋がって、全部話してくれるんだけど、エミーリアの全て知ってしまった時の顔がなあ...切なくて辛くて。
愛していた旦那は、同性として大好きだったデズデモーナを悪者に仕立てあげた嘘吐きになっていたことに凄くショックを受けてしまう。
そしてハンカチを渡したのは自分だから、自分もイアーゴーの計画の共犯者になっていたことに気付き絶望。イアーゴーは、最後の足掻きとしてエミーリアを黙らせようと家に帰らせようとするんだけど、エミーリアが全部喋るから、もう殺すしかないと思って、刺してしまう。
ゆっくり抱きしめるように、でもナイフはしっかり刺さっていて、イアーゴーもエミーリアの身体をちゃんと抱きとめていて、エミーリアはイアーゴーの頬を撫でながら、顔を見ながら倒れていく...切なすぎる
イアーゴーはエミーリアを本当に愛していたからこそ、共犯者となってしまったエミーリアを殺すしか無かった。愛してなきゃ、きっと同じ罪を背負わせていたと思う。デズデモーナに惚れている、と言いながらもエミーリアのことはちゃんと愛していたんだろな〜と思ったら、涙止まらなかった。
3幕の最後
何者かによって送られた兵士がその部屋にいた人達を殺してしまうんだけど、私が思うに、イアーゴーが仕込んだ訳では無いと思うのね...?これは私の1意見だから他の子の意見も聞きたいんだけど。
兵士が乗り込んできた時、イアーゴー少しだけ驚いた顔をしてた。そして殺されないように死んだフリのようなものをしてたのを見た時に、
あれ?イアーゴーの計画じゃなかったの?
自分の計画と犯行を知っている人を全て消そうとして仕込んだんじゃないの?
最後のシーンだけがとても気になる.....
そして、イアーゴーだけが生き残ったあの場所でイアーゴーは何とも言えない表情でベッドを見て、倒れ込むようにズルズルとベッド横、そしてエミーリアの隣に座る。ゆっくりと前を見つめ、黒目が無くなるほど遠くを睨んで終演。
イアーゴーは計画全てが実行され、思い通りにいっているのに幸せそうじゃなかった。むしろ、どんどんやつれていき、屍も同然、正気すら感じられないほどだった。
悲劇により死ぬことが幸福である。とされてしまったあの部屋(空間)。イアーゴーだけが生き残ったことでイアーゴーは不幸者だと表現されているのかな〜と...嫉妬による怪物に身体を蝕まれた青年はそのまま怪物に身体を乗っ取られ、彼自身が怪物になってしまったんだろう...
あの後、イアーゴーはどう生きていくのかな
私は彼はきっと自殺は選ばないだろう、と思う。だって、死ぬことは幸せだから。生きることが罪への償いだと感じてそう...
ハア、辛い。
胸が痛い。
カテコ
3幕の終わりら辺からずっと泣いてた私は、カテコでも永遠と泣いてて(笑)
神山くん(まだイアーゴー)が袖から歩いてきて、もの凄い拍手を受けているのを見たら更に涙溢れてきて。
神山くんのこと応援してきて良かった
なんて素晴らしい人なんだ
って涙止まらなくて。
3回目で神山くん、いつものニッコニコの笑顔で両手上げて\(`‐´)/ワーイ!ってしたんですよ。
突然の" アイドル 神山智洋 "がバーン出てきた時に、キャッって反射的に出たよね。うん。
やっぱりアイドルに戻った瞬間って尊いなと。
それと同時に、「あ、今まで見てたのはイアーゴーを演じている神山くんじゃなくて、イアーゴーを見ていたんだ」って感覚的に思ったんだよね。神山くんの面影が無かったことにカテコで気付くという、もうそこから鳥肌止まらず、改めて自担の恐ろしさを感じた.....
いやまじここまで読んだ人いる!?!
ぷちょへんざして?!!?
いたら抱きしめてあげるからこっちおいで?!
気を取り直して...
身体も心も神山くんの全てをイアーゴーに捧げて、イアーゴーを演じた9月。オタクには計り知れない努力と苦労を重ねて、板の上に立っていた神山くんはとっっってもかっこ良かった。心配なんて、ありがた迷惑だったんだと。好きすぎて辛いくらい。お顔見たら泣いてしまうくらい。イアーゴーを演じきった神山くんはきっと何十倍にも何百倍にも成長していて、アイドルとしても俳優さんとしてもさらなる輝きを見せてくれるだろうとそして凄い景色を見せてくれるんだろうと私は確信しています。ずっとずっと私の憧れの人でいてください。
大好きです。
そして..
誰よりも愛情深く
正直者であったイアーゴー、
私はまた貴方にお会いしたい。
また逢える日を楽しみに。
ありがとう、イアーゴー。
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